アロマオイル ペパーミント
ペパーミント、スペアミント、アルベンシスミントの違いを教えて下さい。
ミントはシソ科の多年草で(稀に一年草もあります)、北半球の温帯やアフリカに25種が分布しており、葉っぱを軽くこすると清涼感のある香りがします。
草丈は20cm~1m、多くは地下茎を出して横にも広がっていきます。タネができない種もありますが、たいがいが繁殖力旺盛で地植えには慎重な判断が必要です。
一番の特長は精油に含まれるメントールなどの清涼感です。ガムや飴、歯磨き粉などに広く利用されているので、認知度は高いハーブです。タイやベトナムなど東南アジアの料理には香辛料として欠かせない食材のひとつで、お菓子やハーブティーなどの食用をはじめ、ポプリや染色などクラフトにも利用される汎用性の高いハーブです。
学名はそれぞれペパーミントMentha x piperita(メンタ・ピペリタ)、スペアミントMentha spicata(メンタ・スピカタ)、アルベンシスミントMentha arvensis(メンタ・アルヴェンシス)で、ハッカ属であることは共通していますが、種小名が異なることから、それぞれ別の植物です。
ペパーミント
手元にあるペパーミント精油の産地はインドですが、ほかには原産国がフランス、USAのものもあります。
モノテルペンアルコール類(約42%)
l-メントール(約35%)
ケトン類(約31%)
l-メントン(約25%)
ペパーミント学名の×は交雑種であることを表し、ペパーミントはスペアミントとウォーターミントの交雑種です。
ピペリタは胡椒の意味で、日本ではコショウハッカ、セイヨウハッカとも呼ばれています。
爽快感では代表的な香りで、甘さの中に清涼感があり、心をフレッシュにします。
スペアミント
手元にある精油の産地はアメリカになっています。
ケトン類(約78%)
l-カルボン(約77%)
スペアミントは、ペパーミントよりマイルドで少し甘みのある清涼感が特徴の香りです。全草が濃緑色であることからミドリハッカ、また日本には江戸時代にオランダから伝来したことからオランダハッカとも呼ばれています。聖書でハッカとされている植物はスペアミントの一種ともされるナガバハッカ(Mentha longifolia)と言われており、歴史はペパーミントよりも古いです。
アルベンシスミント
産地は日本、インド・中国などです。
モノテルペンアルコール類(約78%)
メントール(約75%)
ケトン類(約16%)
メントン(約11%)
アルベンシスミントはジャパニーズミント、ハッカ、ノースミントとも呼ばれる、日本原産のミントです。メントールの含有量が最も多く、甘さ控えめな清涼感の強い香りがします。北海道北見市では戦前、世界のハッカの7割を生産していました。